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中国の7大方言と上海語の特徴

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中国方言

東西南北に広大な国土、多様な気候の土地で様々な文化と歴史をもつ人々が暮らしている中国。 

そこで話されている「言葉」も実にバラエティに富んでいます。 
この記事では中国の方言の一つであり、海上速達便サービスの拠点の一つでもある上海で使われている「上海語」について紹介いたします。  

「中国の方言って広東語だけじゃなかったの?」 
「上海に行ったことがあるけれど、上海語というのは耳にしたことがないような? 
「上海語ってどんな方言なの?」 

そんな疑問を持った方はぜひ最後まで目を通してみてください! 

【中国語の方言は中国人にとっても外国語?日本の方言とは全くの別次元!】

日本語話者のみなさまの中にも、オフィシャルな場では標準語で話しているけれど気心の知れた家族や友人との会話では地元の方言がつい出てしまう、という方は意外と多いのではないでしょうか。 

一方、中国の人にとって方言とはどのような存在なのでしょうか。ここでは中国で使われている方言の特徴について紹介していきます。 

「普通話 pǔ tōng huà 」=「北京語?」中国の7大方言とは?

一般的に中国語と言えば「北京語(普通話 pǔ tōng huà )」を指します。中国で使われている標準語の普通話(pǔ tōng huà)は北京語をベースにしていますが、厳密に言えば北京語も方言の一つです。 

 ところで、中国出身の方と中国語で会話をしたとき、標準語とは違った聞きなれない言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?それが中国語の「方言」です。 

 中国の方言は大きく分けて7大方言と言われています。具体的には「北方語」「呉語(上海語・蘇州語)」「粤語(広東語)」「贛語(南昌語)」「湘語(長沙語)」「閩語(福建省、台湾)」「客家語」と分かれています。実際には地方によってさらに細かく方言が分かれます。また、7大方言ではなく、10大方言にすべきという声もあり、7大方言はあくまでもおおまかに分けられた方言と言えます。 
(参照:中国語–Wikipedia 

 ちなみに中国では55の少数民族が暮らしており、少数民族が使用する言葉を「中国の特定の地方のみで使用されている方言の一種」として考えると、具体的な方言の数はもっと多くなります。なお、呉語として分類されている「上海語」と「蘇州語」もそれぞれの差異が大きく上海人と蘇州人も方言でのコミュニケーションは困難だと言われています。 

 日本人の感覚で考えてしまうと、方言と言っても標準語の語彙を理解していればなんとなくお互いの意思疎通はできると考えてしまいがちですが、中国の方言は単語単位で全くの別言語と考えた方がいいと言われています 

 中国語の標準語ができても、相手に方言を話されてしまうとまったく分からなくなります。上海人の通訳を同行させて中国国内の地方に出張に行ったら、通訳でさえ相手の話す内容が全く理解できなったというエピソードもあるようです 

中国人同士でも出身地が異なれば、方言での意思疎通は困難です。それは上海語も例外ではなく、標準語とは全く別言語と捉えておいた方がいいでしょう。 

「語尾のer化」は北京出身? 標準語を使っていても発音で出身地が分かっちゃう

日本語にも関西弁や東北弁のように、イントネーションや語尾が特徴的な方言があります。標準語を話していてもついうっかり「なまり」の混じった言葉を発し、出身地を知られてしまった経験のある人もいらっしゃるのではないでしょうか。 

 中国でも同じように標準語を話していてもそのニュアンスや発音によって出身地がだいたい分かってしまいます。例えば、北京の方では「er化」と呼ばれていますが、語尾に舌を巻いた発音をつける人が多いので「北の方の出身(北京近郊)」と分かります。 

中国では小学校から方言を学校で教える理由とは?

中国では人口の3割にあたる4億人以上が、標準語である普通話(pǔ tōng huà)を話せないと言われています。そのため、中国政府は標準語を中国全土に普及させるために、小学校から標準語のカリキュラムを取り入れ、教育に力を入れています。ただ、標準語を普及させるということは、同時にその土地の文化に根付いた方言の消滅の可能性を高くしてしまいます。 

両親の出身地が異なる場合、家庭で使われるのは標準語が基本となり、子どもたちは幼少期から標準語しか話せなくなることもあるようです。言葉も文化とともに変化してきており、方言の消滅が文化の消滅につながるという声も挙がっています。 

 そのため、上海などの大都市では、方言を次世代に残そうという取り組みの一環として、標準語とは別に方言を扱ったカリキュラムを取り入れる学校もあるとか 
(参考:中国人の3割、4億人が標準語で会話不可能=中国ネット「毛沢東やトウ小平も話せなかった」「子どもには方言も教えたい」 Record China) 

【上海語ができないと生活に困る?上海語が持つ特徴は? 】

ここまでは中国語の方言の概要と上海語の位置付けを解説してまいりました。 
それでは上海語はどのような特徴を持っているのでしょうか?もう少し深堀りしていきましょう 

上海語ってどんな言葉?日本語との意外な共通点とは?

上海語は主に中国上海近郊で使われる方言の一つです。中国語の標準語である普通話(pǔ tōng huà)は口全体を使って発音しますが、上海語は日本語と同じように口の前部分を使って発音し、標準語に比べ四声もはっきりせずに抑揚の少ない方言と言われています。 

ただ、日本語と同じように同じ上海語でも年代によって使われる言葉が変わってきます。例えば50〜60代の人が使う上海語と、20代の若者が使う上海語は似ているようで違います。日本語でも日々、新しい言葉や単語が生まれているように、中国語も年代によって変化しているのですね。

上海語ができないと上海で生活できない?

「上海語ができないと上海で生活できない?」 

と不安に思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。上海は人口2000万人以上を数える大都市ですが、外国人や中国全土の各地方からの出身者も多く、街中で上海語を聞く機会もそれほど多くありません。 

そのため、上海語を話せなくても普通話(pǔ tōng huà)が話せれば生活に困りません。 

標準語とは別に上海語も学ぶ必要がある?

これまで紹介してきたように、中国の方言はまったく異なる言語と言えます。使われる発音も違えば、漢字も異なります。例えば、 

(日本語)こんにちは 
(普通話)ニーハオ 
(上海語)ノンホ 

 (日本語)さようなら 
(普通話)ツァイチェン 
(上海語)ゼウェイ 

 簡単なあいさつに代表される言葉ですら、このように発音が違うのです。日本国内で独学で上海語を学ぼうと思ったら、なかなか難易度が高いかもしれません。それでも上海語に興味がある人は、方言を教える語学教室やオンラインのサークルなどもあるようですので、探してみてはいかがでしょうか。  

【まとめ:中国の各地方に根付いた文化を象徴する方言は衰退の一途? 】

この記事では中国の方言の中でも上海語にポイントをあてて紹介してきました。意外にも日本語と共通する部分などがあり、驚いた人もいるのではないでしょうか。 

 さきほど紹介したように、中国で話されている言葉はおおまかに7大方言に分けられており、上海語も「呉語」に属する方言です。ただ、「呉語」にも蘇州語や上海語と枝分かれしており、具体的な方言の種類については諸説あります。 

 中国には標準語である「普通話 pǔ tōng huà)」を話せない人が約4億人いるとされており、中国政府は全国民が標準語を話せるようにと普及活動に努めています。ただ、方言は文化を象徴するという声も挙がっており、方言の衰退は文化の消滅につながりかねません。 

 日本でも普段の生活の中で方言を耳にする機会もぐっと減りました。方言に目を向けることで、その地の文化を探求することも面白いかもしれませんね。

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