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【世界一の港:上海港】
 第1章 上海港の位置と構成

【世界一の港:上海港】 第2章 上海の主なコンテナターミナル

【世界一の港:上海港】
 第1章 上海港の位置と構成

​​​​​​​上海は、世界で最も豪勢な大都市です。近代的な高層ビル群が立ち並び、多数の高速道路が縦横無尽に走っています。この未来都市のような偉大な光景は、世界のどの都市にも見ることができません。

世界一の物流を誇る上海港は、世界最大の国際貿易港です。

私たちの生活に欠かせない生活必需品、電気製品、機械類、家具、食料品、魚介類の冷凍品、野菜、果実、穀物などの多くは、中国から輸入されています。楽天やアマゾンなどで気軽に注文できる品物の多くは、中国から輸入されるものが多いのにも驚かされます。中国は世界の工場とも言われています。工場で生産された製品が世界に向けて輸出される港として、中国物流の最も中心となるのが上海港です。成長を続ける上海港について、以下に分かりやすくご紹介いたします。

上海港は、長江と黄浦江との合流点に位置しています。背後には、上海市、江蘇省、浙江省などの商業や工業の盛んな都市があり、さらに近年開発が進んでいる長江流域の港(南通、南京、張家港、九江、蕪湖、江陰、鎮江、武漢、重慶など)からの貨物が飛躍的に増加し、上海港は、コンテナ取扱量が世界一の貿易港となりました。

【日中間主要船会社とその特徴】 第1章 配船形態

上海港の構成は、黄浦江にある上流、中流、下流の3つの港区と宝山羅涇港区、外高橋港区、杭州湾港区、羊山深水港区、崇明港区の8港区で構成されています。
バース(埠頭)の数は約1300あり、岸壁の長さは約127キロメートルあります。
上海港からは、月間約300航路あり、約3300便のコンテナ船が、欧州やアメリカ、アフリカ、東南アジア、豪州との間を往来しています。

コンテナの取り扱いは、従来、黄浦江沿いの張華浜地区及び軍工路地区のターミナルが中心でしたが、現在では、長江に面した外高橋地区のターミナルと羊山コンテナターミナルが定期コンテナ航路の中心となっています。

さらに、輸送コストの低減化のため世界のコンテナ船は大型化されています。そのため、より大規模な港湾施設、より深い水深が求められています。

外高橋コンテナターミナルの水深は、約12~14メートルありますが、欧州や北米航路に使用される大型船は、15メートル以上の深い水深が必要です。

そのため新しい港の建設地として、上海市の東南端から約30キロメートルの沖合の杭州湾にある大羊山島と小羊山島を埋め立てることにしました。水深は15~16メートル以上になり、そこに世界一の取扱量を誇る最新式の国際ハブ港、「羊山深水港」を建設することになりました。

羊山深水港は、4期に分けて建設することになり、2002年1期の建設工事が始まりました。その後、第2、第3のターミナルの工事が進み、2017年には最新型の4期ターミナルが完成しました。

現在の世界の大型船は、下記のようになっています。欧州・北米の基幹航路に使用される本船は大型化され、コストの低減化、寄港地の合理化がなされています。

【世界の大型コンテナ船】

建造年 船名 TEU船会社
2019MSC Gulsun23,756MSC
2017OOCL Hong Kong21,413OOCL
2017MOL Triumph20,170商船三井
2016NYK BLUE JAY14,026日本郵船
2015Millau Bridge13,870川崎汽船
2013Maersk Mc-kinney Moller18,270A.P.Moller Maersk
2012CMA CGM Marco Polo16,020CMA CGM
2006Emma Maersk14,500Maersk Line
2006CSCL Le Harvre9,580Danaos Shipping
2006COSCO Guangzhou9,383COSCO
2006CMA CGM Fidelio9,415CMA CGM
2003Arnold Maersk9,310Maersk Line
2006NYK Vega9,200日本郵船

  • 積載本数と喫水の関係

日中航路においては、殆どの船舶の積載可能本数は、平均して1000~1500TEU積みのコンテナ船が主流となっています。これは外高橋のコンテナターミナルの水深が12~14メートルぐらいになっているからです。

1000TEUの本船は、実入りのコンテナを満載すると8~9メートルの喫水となります。1000~2000TEUの本船は、実入りのコンテナを満載すると、12メートルぐらいの喫水になります。2000~3000TEUの本船になると、13メートル以上の喫水が必要となります。従って、外高橋コンテナターミナルを使用するには、最大2000~2500TEUの本船が限度ということになります。

これに対して新しいコンテナターミナルの羊山コンテナターミナルでは、水深が、16メートル以上あり、世界のコンテナ船の大型化に対応できるようになっています。

  • 上海港のコンテナの取り扱い推移

日本の国土交通省が発表した世界港湾別コンテナ取扱個数ランキングによれば、2019年の上海港の年間取扱量は、20フィートコンテナ換算(TEU=twenty foot equivalent unit)で、4330万TEUです。

この数量は、世界一の取扱量です。2010年にシンガポールを抜いてからは、10年間1位を保っています。2位のシンガポールの3719万TEUを大きく引き離しています。

新型コロナウイルスの影響により世界経済は深刻な打撃を受けましたが、中国からは、マスクや医療機器、医薬品などの防疫物資やノートPCやタブレット端末などの在宅勤務関連製品の輸出が増加しました

2010年から2019年までの上海港のコンテナ取扱量の推移は次の通りです。2010年以来、上海港は世界一のコンテナの取扱量を維持しています。更にその量は年ごとに増加しています。(数字は国土交通省の発表に基づき、1000以下を四捨五入しています)

2010年 2907万TEU
2011年3174万TEU
2012年3253万TEU
2013年3362万TEU
2014年3530万TEU
2015年3654万TEU
2016年 3713万TEU
2017年4018万TEU
2018年4201万TEU
2019年4330万TEU

上海市を中心とする長江デルタ地域は、中国経済の中心地です。長江デルタを形成する江蘇省、浙江省の経済的な生産活動状況は、中国のGDPの2割を占めています。

特に蘇州の地域は日本の製造業と深い関係を持っています。その中で最も大きいものが、蘇州工業園区と蘇州高新区です。この地域には多くの日系企業が集結しています。シンガポールに倣って外資系企業を積極的に誘致し、蘇州工業園区は、1994年以降、毎年成長を続け、GDPは当初の100倍になったと言われています。

蘇州高新区は、正式には「蘇州国家ハイテク産業開発区」と呼ばれています。総面積258平方キロメートルの広大な地域には、総人口が60万人を超え、多くの日系企業が進出しています。既存の電子通信産業以外に新型エネルギー産業、バイオ製薬産業などが基幹産業となりつつあります。

  • 新たな市場・EC市場

最近の新しい貨物の動きとして、EC市場による物流の動きがあります。

今までは、上海から出る貨物に焦点が当たっていましたが、日本の嗜好品や高級品などの製品に対する需要が伸びています。

これから越境ECを始めるなら、中国は最も有力な市場と言えます。中国のEC市場は、1.93兆USドル(約208兆円)にもなり、世界最大規模のビジネスです。

  • EC市場の配送形式

日本から貨物が移動するEC物流には、次の配送方法があります。

①  国際スピード郵便
国際スピード郵便を使えば、商品を日本から中国へ直送できます。

②  保税区モデル
保税区モデルとは、中国国内に設けられた保税倉庫に在庫を保管する方法です。ECサイトで注文を受けると、保税倉庫から出荷します。これにより、受注から配送までの日数が短くて済むという利点があります。まとまった量で日本から運ぶことができるので、輸送単価が安くなります。

毎年11月11日は、中国では独身の日と呼ばれ、ECの大セールが行われ記録的な取引額となります。EC市場での取引での決済については、アリババグループが提供する「アリペイ」とテンセントの「ウィーチャットペイ」が代表的です。決済のスムーズさがさらにEC市場の拡大につながっています。

次章は上海の主なコンテナターミナルをご紹介いたします。

次章は上海の主なコンテナターミナルをご紹介いたします。

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